もし新幹線が崩れ落ちた高架橋に突っ込んだら 旅のあれこれ

 
2005年9月 7日掲載
もし新幹線が崩れ落ちた高架橋に突っ込んだら 旅のあれこれ

近い将来必ず起こるとされている東海地震。大地震に新幹線が巻き込まれた場合の恐ろしいシミュレーション結果が発表されました。

このシミュレーションでは,高さ10メートルの高架橋が長さ30メートルにわたって落下・崩壊し,満席の東海道・山陽新幹線「700系」(16両編成,定員1323人)が突っ込む状況を想定。

新幹線の速度が時速60キロの場合,先頭車両は10メートル下に落下するが,2両目以降は落下せずに止まる。これだけでも恐ろしい状況です。

しかし速度の上昇とともに被害が拡大し,時速150キロでは2両目が落橋部分を越え,その先の高架上まで飛ぶ。1,3,4両目は落橋部分に落下,5両目以降も各車両が激しく衝突すると推定されました。

乗客に及ぶ力は,座席から投げ出されるなどした乗客の頭部と胸部へ加わる力の大きさから推定。時速70キロまでは頭・胸とも重大なダメージを受ける危険性の低い乗客の割合が99%ですが,80キロで88%,90キロで31%と低下。100キロでは5%しかなく,乗客の多くが深刻なダメージを受けるとの結果が出たそうです。

東海道新幹線には,地震の初期微動を検出して大きな揺れが来る前に送電を止める装置がありますが,時速200キロ以上の新幹線を落橋地点までに80キロ以下に減速できる可能性は小さいようです。もし速度を落とせたとしても1両目は……。安全のことを考えると,新幹線はできるだけ後部の車両に乗ったほうがいいのかもしれません。

最高速度300キロで走る新幹線。ひとたび事故が起きてしまうと大惨事になることは目に見えています。絶対に高架橋が崩れることがないように,JR各社には早急な耐震対策を望みたいところです。

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